Ryzenマシンにおいて、メモリのクロックを引き上げるには、
という二本立てのOCが必要になり、通常のメモリOCに比べて複雑になっています。
メモリOCに失敗すると、以下のような現象が現れます。
Ryzenの設定項目にある、SoC電圧という珍妙で不可解なものの調整です。
System on Chip、つまりRyzenの石全体を指すような言葉ですが、不適切な設定をした時の挙動を見る限りでは、おそらくメモリーコントローラとInfinity Fabricに関連する部分(従来のノースブリッジに相当)と考えられます。
Infinity Fabricのクロックがメモリクロックに連動しているという仕組みから、この部分のOCの必要性が付いて回ります。
SoC電圧が適切でないと、以下のような現象が現れます。
OCメモリ買ってもダメな時はダメなんで、無駄金使わないようにしましょう。
では、どんなメモリを買えばいいのか
月並みですね。では、どんなメモリを買わないほうがいいか。
具体的には言いません。察してください;)
では実際にメモリOCをしてみましょう。
・Ryzen7 1700
・VSoCがモニタでき、設定ツールの付いた高級マザー
・定格2400MHzのMicron製メモリ
・ターゲット 2933MHz
1.まず、2933MHzに設定して起動させるため、メモリクロックを2933、レイテンシをAUTOにしてマザーの気分に任せます。だめだったら真面目にレイテンシを計算したり、DRAM電圧をちょっとだけ盛ってみたりします。
2.POSTしたら、AUTOで設定された値のうちクリティカルな上6項目くらいを手動設定で設定しなおします。不安定なら手動でレイテンシを緩めます。
3.SoC電圧はAUTOのままOSを起動し、FF14ベンチでエラーが出るまで1段階ずつ、MBのツール等でSoC電圧を下げます。
4.エラーが出たらSoC電圧を2段階上げ、この値をBIOSメニューから設定します。このときは1.075Vになりました。
5.もしまだメモリのレイテンシが詰められそうだったら詰めます。1でDRAM電圧を上げたら、下げられそうだったら下げます。
・Ryzen5 2400G
・VSoCがモニタできない廉価マザー
・定格2666MHzのMicron製メモリ
・ターゲット 3200MHz
1.まず、3200MHzに設定して起動させるため、SOC電圧を1.1Vあたりに設定し、メモリクロックを3200、レイテンシをAUTOにしてマザーの気分に任せます。だめだったら真面目にレイテンシを計算したり、DRAM電圧をちょっとだけ盛ってみたりします。
2.POSTしたら、AUTOで設定された値のうちクリティカルな上6項目くらいを手動設定で設定しなおします。不安定なら手動でレイテンシを緩めます。
3.不安定ならSoC電圧を一段階ずつ上げます。余裕がありそうなら一段階ずつ下げます。最終的に安定するところの一段階上にしておくといいでしょう。
4.このマザーボードはSoC電圧をVIDで設定するタイプだったため、最終的にはSoC VID=45 (1.11875V) となりました。
5.もしまだメモリのレイテンシが詰められそうだったら詰めます。1でDRAM電圧を上げたら、下げられそうだったら下げます。結局1.2Vのままで問題なく動きました。
☆2933MHz比でFFベンチのスコアはちょっとだけ伸びました。
どちらも遅れ時間を指す言葉として使われますが、こんな違いが。
メモリのタイミングはディレイで規定されていて、それに合わせてレイテンシを設定するので、 レイテンシ*1/周波数 は常に一定になるのです。